技法について
私は金属板を金鎚で叩いて造形する、金属工芸の「鍛金」という技法を用いて制作しています。表現したいものやサイズによって、銅や真鍮などの金属板の種類を選びます。銀や漆などで表面に加飾をする場合もあります。
鍛金技法では金鎚で金属板を何度も叩き、表面に幾層もの鎚目をつけていきます。技法から生み出された表現で、作るという行為、時間、過程を作品に刻んでいきたいです。
造形について
私の作品制作の進め方として、最初にイメージをもちつつ、無心に制作しているうちに見えてくる形や、偶発的に生まれる形のなかで、インスピレーションを頼りに形を定め、最適なラインを見つけ出します。形を最初から定めすぎず、おおらかに作ることで、有機的で柔らかな、温かな印象を与えられる金属表現を目指しています。
海、空、夕焼け、朝焼けのグラデーション、蜃気楼、針葉樹林の木々や葉っぱの重なりなど、自然からインスピレーションを受けます。自然の景色を見た時の、美しく、情緒的で、言葉には表せない感情が創作の源です。素材に導かれながら生み出した形を繋ぎ合わせ、耐久性のある金属板ならではの、薄さを保ちながら周りの空気を巻き込む形が出来上がります。
どこから見ても美しい抽象形態、金属の鍛金技法でしか生み出せない形態・表情で、言葉に表せない感情、記憶、情景を映し出します。












